Grazie al fiume sotterraneo che sgorga dal Monte Bukou, Chichibu è una zona ricca d’acqua tanto che vi si trovano ben 3 cantine di sakè. Ci sono anche 2 cantine di vino ma, sorprendentemente, esiste anche una distilleria di whisky. A soli 20 minuti di macchina dalla Stazione di Chichibu della linea Seibu, arriviamo alla Distilleria Venture Whisky di Chichibu. L’edificio, che si trova su di un’altura ed ha come sfondo tutta la catena dei monti, è molto più piccolo rispetto a quelli dei grandi produttori che avevo già visitato, sembra quasi un piccolo caseificio su un altopiano europeo.
Elenco di locali di Chichibu dove si può bere Ichiro's Malt
Cafè e Bar Eau de Vie
Eau de Vie, cioè “Acqua di vita” è uno spazio dove viene proposta musica raffinata abbinata ai grandi superalcolici accompagnati da piatti selezionati per l’accompagnamento. Cocktails e arredamenti particolari creano un bellissimo momento al lounge bar.
5524-2 Omiya Chichibu- Shi Saitama-ken
Tel 0494-25-5910
Aperto dalle 14:00 a mezzanotte
Chiuso Lunedì
http://www.eaudevie1987.co.jp/
Shu Ha Li
E' un lounge bar costruito utilizzando l’ex edificio di un'azienda tessile, la Chichibu Meisen risalente a metà del 1900. Oltre ai cocktail ha una bella selezione di Ichiro's Malt. Sul muro sono appese le opere del pittore che ha disegnato le famose etichette di Ichiro's Malt con le carte da gioco.
11-5 Banba-cho Chichibu-shi Saitama-ken
Tel 0494-26-5555
Aperto dalle 18 alle 23
Chiuso Domenica e Lunedì
Bar Snob
Questo lounge si trova al piano terra di un edificio piano di atmosfera retrò di inizio 1900. Un bicchiere di Ichiro's Malt costa a partire da 700 yen (5 euro). Si trovano diversi tipi di Whisky di Venture Whisky quello classico “White Level” o il “ Premium Black Level”.
15-5 Banba-cho Chichibu-shi Saitama-ken
Tel 0494-22-5945
Aperto dalle 19 orario di chiusura non è stabilito
Chiuso martedì
https://www.facebook.com/pages/Bar-Snob/168617149940245
BAR Te・Airigh
Il proprietario è un esperto di whisky riconosciuto come Whisky Cognisor. Serve un set di degustazione di whisky di tre tipi a 1000 yen (8 euro) e fa pagare 700 yen per un bicchiere di Ichiro's Malt.
8-4 Miyasoba-cho Chichibu-shi Saitama-ken
Tel 0494-24-8833
Aperto dalle 17 fino a 00:30
Chiuso mercoledì
text by Rei Saionji
photographs by Hide Urabe
日本列島旨いもの案内
秩父の新たなる挑戦。ベンチャーウイスキー「イチローズモルト」
武甲山からの豊富な伏流水に恵まれる秩父には、日本酒の蔵元が3軒ある。ワイナリーも2軒あるが、驚くべきことに秩父にはウイスキー蒸溜所がある。西武秩父駅から北に20分ほど車を走らせた所にあるのが、ベンチャーウイスキー蒸溜所。遠くに秩父連峰を望む高台に建てられた蒸溜所は、かつて見たことのある大手の蒸溜所と比較するととても小さく、ヨーロッパの高地にあるチーズ工房を髣髴とさせる建物であった。
正社員13人という小規模で活動するベンチャーウイスキーの蒸溜所の1年の生産量は約9万リットル。これは、スコットランドの中規模の蒸溜所であれば、2~3週間、大手の最新式の蒸溜所であれば、たった2~3日で造れる量である。それ故、現在ベンチャーウイスキーでは、一般の観光見学を受け付けることができないが、今回は特別に、ベンチャーウイスキーを立ち上げたイチローこと肥土伊知郎(あくと いちろう)氏とウイスキー造りを支えるスタッフの方々に蒸溜所を案内していただきながらお話を伺うことができた。
ベンチャーウイスキー。その名から分かるように、いわゆる「ベンチャービジネス」として始められたウイスキー蒸溜所である。しかし、ここで造られるイチローズモルトブランドのウイスキーは、既に世界では日本を代表するウイスキーの一つとして認められている。
実家である老舗の酒蔵の経営権の譲渡が決まった時、それまで造ってきたウイスキーの原酒を廃棄するという宣告を受け、行き場を失った約4000樽のウイスキーの原酒を引き取ったイチロー氏が、これを元にベンチャーウイスキーの前身である工房を立ち上げたのが平成16年。日本ではウイスキー人気が下火であったにもかかわらず、その潜在能力を確信していたイチロー氏は、本場スコットランドに渡り、造りを学びながら、自前の蒸溜所を立ち上げる準備を進める。
ウイスキー造りの生命線であり、その変容を決定するポットスチル(蒸溜釜)は、スコットランドのメーカー フォーサイス社に直接オーダーして作らせた。原料である麦汁を発酵させる樽の素材にももちろんこだわった。マッカランがヨーロッパ産のオーク材とこだわるように、イチローズモルトは、日本古来の木材であるミズナラを使う。そして、秩父は良い酒造りに必須の良い水に事欠かない。イチローズモルトには、大血川渓谷水系の軟水が使われている。さらに、夏季の最高気温35度、冬の最低気温マイナス10度、昼夜の平均寒暖差が12℃という厳しい秩父の気候風土は、上質のウイスキー造りの必須条件を満たしていた。
現在、主にイングランド産の大麦麦芽(モルト)を使っているが、近い将来、秩父で栽培された大麦のモルトのみを使った秩父のシングルモルトを造ることと、埼玉県産のピートを使うことが既にイチロー氏の視界に入っている。そんな彼の夢は、30年物のイチローズモルトを飲むこと。その頃には、ベンチャーウイスキーのポットスチルも、かつてスコットランドで見た、年老いて威厳に満ちたポットスチルのような重厚さを増し、メイド・イン・秩父のウイスキーは新たな伝統となっているに違いない。
秩父には、BARホッピングという文化がある。言うなれば『はしごBAR』。はしご酒というと、通常は、つまみを変えるべく店を変える、どちらかと言うと『居酒屋ホッピング』のイメージが強い。しかし、秩父の『はしご』の目的は、つまみではなく、イチローズモルト。スタンダードな定番商品でさえ一般の市場では入手が困難なイチローズモルトには、昔から取引がある人が所有している樽や、限定生産の特別なウイスキーも存在する。それぞれのBARのオーナーやバーテンダーが独自に選んだレアなウイスキーに出会うためにBAR をはしごするBARホッピングは、秩父でしか味わえない新たな夜の楽しみである。
<イチローズモルトを飲める秩父のバー 一覧>
カフェ&バー オードヴィー
“生命の水”を表わす“オードヴィー”。洒落たジャズが流れる空間。世界の銘酒とそれを彩る料理、鮮やかなカクテルとこだわりのインテリアがバータイムを彩る。
埼玉県秩父市大宮5524-2 0494-25-5910 14時~翌0時 月休
http://www.eaudevie1987.co.jp/
Shu Ha Li(シュハリ)
秩父銘仙出張所として使われた、昭和初期の建物を利用したバー。カクテルの他、イチローズモルトなどのウイスキーも充実。壁にはイチローズモルトのジョーカーラベルの絵を描いた、画家の作品も飾られている。
埼玉県秩父市番場町11-5 0494-26-5555 18時~23時 日・月休
Bar Snob(バースノッブ)
大正ロマン漂う建物の1階にあるバー。イチローズモルトは1杯700円~で、定番のホワイトラベルや、プレミアム・ブラックラベルなど、常時数種類を置いている。
埼玉県秩父市番場町15-5 0494-22-5945 19時~閉店は日による異なる 火休
https://www.facebook.com/pages/Bar-Snob/168617149940245
Bar Te・Airigh(バーチェアリ)
店主はウイスキーコニサー(ウイスキー文化研究所によるウイスキー資格認定制度)の資格を持つウイスキーのエキスパート。ウイスキー3種セットで少量ずつの飲み比べができる。1,000円~、イチローズモルトは1杯700円~。
埼玉県秩父市宮側町8-4 0494-24-8833 17時~翌0時半 水休
text by Rei Saionji
photographs by Hide Urabe